腹痛
(上腹部や下腹部の痛み、差し込むような鋭い痛み、鈍い痛み、張るような苦しさのある痛み)
多くの消化器疾患をはじめ、泌尿器疾患、婦人科疾患などの可能性もあります。痛みが起こっている場所、時間、痛みの感覚などによってある程度の原因を絞り込めます。丁寧な問診や触診で状態を確認し、血液検査、X線検査、超音波(エコー)検査、胃カメラ検査、大腸カメラ検査、CT検査などから必要な検査を行って診断します。
消化器疾患
急性胃炎・慢性胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、アニサキス症、胆石・ 総胆管結石、胆のう炎、膵炎、虫垂炎(盲腸)、大腸憩室炎など
泌尿器疾患
尿管結石・膀胱結石など
婦人科疾患
卵管捻転・子宮外妊娠など
血便・黒色便
(便に血が混ざる、便に血液と粘液が混じっている、便が全体に赤っぽい、黒い便)
真っ赤な鮮血が付着しているものから、全体が赤っぽい血便、黒くて粘りのある便、排便後に血液がポタポタ垂れる、拭いた紙に血液が付着する、肉眼では確認できないほど微量の血液が含まれている、便潜血検査陽性などがあります。
色や形状、痛みの有無でもある程度疾患を絞り込めます。鮮血の場合は肛門に近い場所からの出血が疑われ、肛門から離れるに従って黒っぽくなっていきます。胃カメラ検査、大腸カメラ検査などで出血している場所やその状態を確認し、適切な治療を行います。
痛みがある場合
潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患、虚血性腸炎、感染性腸炎、切れ痔(裂肛)など
痛みをともなわない場合
大腸がん、大腸ポリープ、内痔核、憩室出血など
黒色のタール便
胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃がんなどの他に、口腔内や鼻腔からの出血なども考えられます。